2014年6月26日木曜日

デンマーク・部屋の探し方⑥コペンハーゲン・オーフスの地域性・土地柄・家賃

さて、お部屋探しの章もこれで最後です。

デンマーク国外から部屋探しをしていた時に、全く土地感がなくとても困ったので、現地在住の人の意見を総合した大体の印象を記します。

コペンハーゲン
コペンハーゲンは1000から始まるPostal codeにより区分分けされており、中心から順に
K・V・O・N・S・SV・NV・FrederiksbergC・Frederiksbergとなっています。
1000~1473までがKobenhavn(Coenhagen)K、1500~1799までがKobenhavnV・・といった具合です。
境界線があるわけではないですが、地域によって様子がガラリと変わる場所もあります。
家賃の相場はルームシェアで安くて2000Kr(約4万円)代後半から、高いところだと6000kr(約12万)を超えるところもあります。

Kエリア 
ここは街の中心です。王室や人魚像、ストロイエ、博物館などの観光スポットも集中しており、とても便利な場所です。
大きな家はあまり見ません。古くて歴史のあるアパートが多く、家賃は高めです。
大体のアパートが大きく3部屋以上のところが多いようで、全体で15000Kr、それを割るといった部屋が多い印象です。

Vエリア
セントラル駅の裏あたりからこのエリアになります。駅の側にはアジアン食材店や中華料理屋、ホテルなどが並んでおり、若干寂れた印象もありますが、ひと駅先には大きなショッピングセンター・Fisketorvetもあり便利です。
娼婦街(といっても1ストリートだけ)もこのあたりにあります。

Oエリア
中心からさほど離れていない(自転車で15分ほど~)住宅地です。サッカースタジアムや古めのアパート、そして大きな一軒家が立ち並んでいます。
子育てを街からそれほど離れていない場所でしたいお金持ちの方々がこのあたりを選ぶそうです
全体的に落ち着いていて、特に海岸沿いには庭付きの大きな家々が立ち並び、とても素敵です。
こういった家でホームステイができたらいいのでしょうが、中々聞きません。

Nエリア
このエリアは移民が多いです。街の様子も中心からガラリと変わり、安めのケバブやファラフェルなどの店が立ち並びます。ほかの地域に比べて危ないという人もいます。私自身カーチェスと、パトカーに囲まれ取り押さえられた人(アフリカ系)を見たくらいで、デンマーク自体がほかの国に比べて安全なので言うほどでもないかと思います。
実際オープンなデンマーク人たちは敢えてこの地区に住みたがり、「色々なカルチャーがあって面白い地域。あと物価は他に比べ少し安め」と教えてくれました。

Sエリア
空港のあるAmager島の中心よりの地区です。
コペンハーゲン大学もあるので、寮や学生がルームシェアするアパートなどがたくさんあります。
中心と比べると落ち着いており、ビーチも近く、暮らすには困らない場所です。

SVエリア 
Amager島にあるここは新興住宅地で、デザインや設備が新しく綺麗な建物が多いです。
値段もわりと高めです。しかし周りに何もなく、近くのスーパーまで自転車で10分かかる、といった場合もあるそうです。

NVエリア
中心からは離れますが、それでもバスや電車を使えば20分ほどの距離です。自転車だと30分ほどでしょうか。
家賃もそれほど高くなく、移民・デンマーク人・単身からファミリーまで幅広い層が住んでいます。
湖があり、散歩コースにしている人も多いそうです。

Frerediksberg・C
Frederiksbergはコペンハーゲン市内にありながらも独立した市であるお金持ちタウンです。
洗練された印象で、住んでいる人たちも保守的な人、また高齢者も多いです。
Frederiksberg haveという大きな公園と、その中に動物園があり、とても癒されます。


その他、シェラン島は大体東の海岸沿いは高級住宅地で、特に北にあるHelsingorにはお城かと思うような白亜の豪邸があったりします。
内地に入ると一軒家が多くなり、Kongens Lyngbyは子育てを郊外でのんびりしたいファミリー層が増えます。森も多いです。
Hellerup,Gentofteはこれもまた高級住宅地として有名で、大きな一軒家が軒並み並んでいます。

南に行けば行くほど、どちらかというと田舎の印象が濃くなるようで、友人はKogeという所に住んでいますが、「恥ずかしくて誰にも言えない。田舎者だよ」とぼやいていました。
といってもセントラルまで電車で30分ほどなのですが。

オーフス
住んだことはないので情報が少ないですが、現地の人からは以下の情報が入りました。

デンマークの第二の都市。坂が多い。
オーフスCはセンターであり、家賃も高め。それでも3000kr以下のところもある。
オーフスN,W、またもう少し離れたViby、Hojbjergなどだともう少し低くなる。
オーフスWは移民が多く場所によっては治安が悪い。


良い家が見つかりますように!

2014年6月21日土曜日

デンマーク・部屋の探し方⑤ 気をつけること


・家を探す時期
デンマーク、特にコペンハーゲンを始めオーフスなどの人が集中している地域は慢性的な物件不足で、特に新学期が始まる9月前後は世界各国から何千という学生が来るため本当に競争が激しいです。
できるなら7~9月は避けたほうがいいと思います。

・見学の際
女性一人なら、できれば誰かと一緒に行く、もしくは部屋のドアは締めないようにお願いするなど、防犯対策をしたほうが賢明です。
別段犯罪があった話は聞きませんが、何かあってからでは遅いので。

・契約
知り合いだから、友だちだから、自分はいい人だから・・などいろいろな理由をつけて契約書を作らず現金の手渡しで家賃・デポジットを払う物件があります。
自身の経験も踏まえ、これは本当におすすめしません
家賃を払ったはずなのにまだだと言われた(重複請求)
何も壊していないのにデポジットが返ってこなかった
突然立ち退きを言い渡された
など、いざという時に契約書や支払いの証拠がないと自分を守ることができません

「面倒なこと言うと嫌がられるかな?」「住まわせてくれなかったらどうしよう」と思うかもしれませんが、後々のトラブルになりかねないことを考えれば、きちんとした手続きを踏んでくれないところはやめたほうがいいです
渋る相手には、「お互いの権利を守るために、作りましょう」と持ちかけましょう。
一般的な契約書はここで手に入ります。デンマーク語なので、当たり前ですがきちんと説明してもらった上でサインが賢明です。
その際許可を取ってその説明を録音しておくのもいいかもしれません。

・デポジット詐欺
物件を見つけ、オーナーと連絡をとった際、帰ってきた返事が以下のようだったらそれは99.9%詐欺です。
自分は今海外にいる
家は空いているけど中を見せることはできない。住所を伝えるので外観を見て
身元を確認したいからパスポートのコピーを送って。自分も送る(偽物)
デポジットと前家賃を払ってくれたら鍵を送る
大体Money gramかwestern unionなど経由を指定されます。
振り込んだら最後、連絡が途絶えるパターンが多発しています。

物件の写真はとても綺麗です。
家賃は相場より安めが多いです。街中で、1Rまるまるで、家賃が6000KR以下だったら気をつけましょう。

私も含めブログから連絡を下さった方たちも、初めは事情も分からないので藁にも縋る思いで連絡を取っていました。
振込こそしなかったものの、メールのやりとりやこれが詐欺だと気づくのに費やした時間はとても無駄です。

おかしいな?と思ったらすぐに連絡を断ちましょう。
相手のメールアドレスを検索にかけると、Spam List(詐欺リスト)に乗っている場合もあります。
見学ができない、対面できない物件は信用しない方が得策です。









2014年6月16日月曜日

デンマーク・部屋の探し方④ 住居探し用サイト

部屋探しだけでなく、デンマークでは人とのつながりがとても大事です。
仕事も、部屋も、デンマーク人でさえ誰かのツテを頼って物事を進めることが多く、逆に言うとコネクションがないととても苦労することになります。

しかしながら、ワーキングホリデーで初めてデンマークに来るような人には無理な話ですよね。
右も左も分からず、誰も知らずでデンマークへ来る人が大半かと思います。

部屋探しは日本のように不動産会社で斡旋してもらうのではなく、インターネットなどで情報を集めて個人で連絡を取るパターンが主流です。(不動産会社は売買物件のみの取り扱いが多いですが、手数料を払い賃貸物件を紹介してもらうこともできます。)

使えるサイトは以下の通りです。

BoligPortal (有料) 
Lejebolig (有料)
DBA(無料)

BoligPortalとDBAは中でも一番主流だそうです。

あと、意外に使えるのがFacebookグループ
Accommodation in Denmark
Accommodation in Copenhagen 
Room mate in Copenhagen 
Expats living in Copenhagen
など複数あります。もちろんOdense,Auhusなどもありました。

そしてあまり主流でありませんが、以下のサイトもあります。
Danish Homes
City Apartment

サイトが分かってもデンマーク語の意味が分からない!という人も多いと思いますが、英語翻訳機能がついたサイトもあります。
ここでは簡単に、BoligPortalとDBAの使い方をご紹介します。
BoligPortal(英語変換可。右上のデンマークフラッグを英フラッグに変えます)
住みたい地域を地図からクリック→Lejebolig(貸出物件)を選択
→左のOmra(aに丸)de(地域)から更に細かい地域を選択
Boligtype(部屋のタイプ)で、Vaerelse(ルームシェア)、もしくは好きな部屋数選択
Huslejeは家賃、Storrelseは大きさ、Min lejeperiodは住みたい期間です
ここまで選べば大体希望のものが上がってくるかと思います。
気に入ったものがあったら、有料プランに登録すると連絡先がわかるのですぐに連絡を取ります。
英語でも、デンマーク語でもとにかく早さが勝負な気がします。
4日間のお試し期間で29Kr(600円ほど)、それが過ぎると自動的に4週間275Kr(5500円ほど)のプランに移されてしまうので、必ず期間内に解約しましょう。
ちなみに長期の期間は自動延長はなく、そのまま解約となりました。(2014年2月時点)

DBA
左にある選択肢から、Bolig og Have(住処と庭)→Boliger(住処)を選択
Lejebolig(貸出物件)→Huse(家)、Lejelejlighed(アパート・マンション)、Vaerelser(部屋)のどれかを選択
Hvor er varen?はどこですか?の意味なので、地域を選択 
後は細かく選択(期間・設備・値段など)できる項目もありますが、とりあえずそこから探してみることができます。
DBAは無料なので相手の電話番号・メールアドレスがすぐに分かります。

ほとんどのアナウンスがデンマーク語なので、コピペしてGoogle翻訳に入れてみると大体のイメージが付くかと思います。


デンマークに居住している人でも苦労する住居探し。
ましてや国外にいると見学にもいけないしデポジットも払えないのでほぼ不可能に近いかもしれません。
こちらで目星を付け見学の予定を入れ、到着したらまとめて見に行くのも手かもしれません。







2014年6月4日水曜日

デンマーク(コペンハーゲン)・部屋の探し方③ 私の住居変遷-引越し4回 後編-

ホステル一週間、Eli(ホステルで会ったデンマーク人女性)の家3日間、おじさん(Eliの元デート相手)のもと1ヶ月半。
運が良かったとは思いますが、短期間に移動を繰り返しさらにまた新しく探さなくてはならなくなり、少し疲弊していました。
おじさんも友人に当たってくれ、「家賃なし。一日一食作ってくれたらいい」などの条件のところもありましたが、たまたま出会った日本人が友人(セネガル人)と2人で住んでいる3LDKの1部屋貸してくれるとのことでそこへ。
コペンハーゲンの中心。Kongens Nytorvへ引越しです。

年季の入った素敵な部屋でした
 バルコニーからはメイン通りが一望
 雪が降った時
 年始のクイーンパレード
 共有リビングではたくさんパーティもしました

ここは二部屋10000Kr+光熱費もろもろをもう一人の日本人のこと割り、さらに室内洗濯代や新しく買った掃除機などをメインのルームメイトに請求されたりと何かと出費の多いところでした。
立地から言えば妥当な家賃だったと思いますが、契約書を作ってくれず、オーナーも信頼できず、またそれを全部やり取りしていたセネガル人ルームメイトとも反りが合わず・・
楽しかったことも辛かったことも色々あった場所です。

ここで学んだことは、どんなに素敵な場所でも一緒に住む人が合わなければ全てが霞んでしまうということです。
賃貸トラブルはよく聞きますが、勝手に部屋に入られたり、セクハラまがいのことをされたり、お金を貸してくれと言われたりとストレスが溜まりました。
5ヶ月後私ともう一人の日本人が出る時も結局デポジットで揉め、半分ほどしか返ってきませんでした。

またこの時の引越しは、新しく契約しようとしていたところが突然キャンセルになり、家財道具を抱えたままあわやホームレスになる自体に。
しかしこれまたありがたいことに知り合いの方が同じストリートの大きなアパートに一人で住んでいる友人を紹介して下さり、急遽そこへ転がり込むことになりました。

第四の部屋、これが現在の住まいになります。

引越ししたての頃
前のところから200メートルほどだったので
友人の手を借りて運びました
3階まで文句も言わずに運んでくれた友人たち
本当に皆さんに感謝です

アパート自体は4LDKで私の部屋は6畳ほど、60代のチェコ人のおばさんLenkaがオーナーです。
Lenkaと家賃の相談した時に「いくらにしようかしら・・・一日100Krにしてみる?うーんそれじゃ高すぎるわ。月2000Krにしましょう。」と言い出し・・・。
この物価の高いデンマークで、しかも最も高いと言われている地区で、この会話は滅多に成り立ちません。
「安すぎるよ」と言うと、「だって友だちの知り合いだもの。いいのよ。」と。

とても優しく、温かく、面白いLenka.
引っ越してしばらくは、反動もあり心地よさを噛み締める日々が続きました。
一緒にご飯を食べたり、おしゃべりしたり、デンマーク語の宿題を手伝ってくれたり、私の友人が来るときは快く泊まってもいいと言ってくれ、本当に感謝をしきれません。


ここは8月いっぱい居れる予定なので今またその後の住居を探しています。

2014年6月3日火曜日

デンマーク(コペンハーゲン)での部屋の探し方② 私の住居変遷-引越し4回 前編-

前回に引き続き、住居変遷のお話です。

ホステルで会ったEliの好意に甘え、一週間でホステルを切り上げEliの住まいへ転がり込みました。
お部屋はNorrebroという所にあり、街の中心から自転車で10分程のところでした。アパートの大半を移民が占めていて、Eliは移ったばかりですが「早く出たい」「自分の国にいる気がしない」と落ち着かない様子。
1ルームの小さな部屋で、Eli自身もこの新学期前の部屋探し難期間を凌ぐための一時的な部屋として借りたそうです。

寝床を二つ確保するのがやっとのお部屋
キッチン
キッチンのないホステルでできなかった料理を始めてでき
自分の好きなものを食べれたのがとても嬉しかったのを覚えています
シャワーを使うと床がびしょびしょに
トイレも同じ空間にあるので大変でした
中庭
近所の川は癒しの場所
自分もまだ落ち着かないのに私を迎え入れてくれたEli
本当に感謝しています。

色々考えてくれていたようで、(独断と偏見で勝手に)部屋見学の予約を入れて
「明日5時に○○へ見に行ってきなさい!」と突然言われたり、
「昔ちょっとデートした人の所にスペアルームがあるからそこでいいわ!」
と(人の意見も聞かずに)連絡を取り、その日のうちにその人の所へ行ったり・・。
突然昔の彼女から連絡がありアジア人を連れて来られたそのおじさんも、もちろん私も、戸惑いと驚きの混じった初対面となりました。

おじさんは快く迎え入れてくれ、Eliの所へ移った数日後、第二の部屋へ引っ越しました。

場所はFrederiksbergというCopenhagen内にある別の市で、高級住宅地になります。
家賃は破格の2000Kr(40000円弱)。しかも私が支払ったお金は壺に入れ、そこから食費は出していいというありえないような好条件。
ここでやっと住所特録をし、CPRナンバーを貰い学校へも通い始めることができました。
生活の基盤を整えることができた思い出の場所です。
メトロからもほど近い、閑静な住宅地でした
私が入る前の部屋の様子
キッチンダイニング
この他に広めのバスルームとおじさんの部屋
大きな公園が近くにあり、よく散歩へ行きました
 とても大きくて一見怖そうなおじさん50歳
初対面の時はこの人とうまく生活できるかどうか不安でしたが
Eliの「ナイスガイよ!優しいのよ!」との言葉を信じました。

何年も前に離婚して、その人との間に2人の子どものいるおじさん。
ずっと一人暮らしで寂しかったのもあったせいか、つかの間の共同生活を楽しんでくれ、とても親切にしてくれました。

見かけによらずとても小心者で、女性には強く出れない典型的?デンマーク人男性のおじさん。
1ヶ月後に付き合っていたベトナム人の彼女が結婚するために来るということになり、私は新部屋を探すことになりました。
 おじさんの作ってくれたスモーブロ

「結婚するならアジア人女性が僕たちデンマーク人男性は合うね。デンマーク人女性は強すぎて・・もっと若い時にそれが分かっていればなぁ・・。」とぼやいていました。
実際学校にも、若いアジア人(フィリピン・タイ・ベトナムなど)と年配のデンマーク人男性の夫妻がたくさんいました。

後日談になりますが、どうやらおじさんはEliに結婚したことを伝えてなかったらしく、私からそれを聞いたEliは怒り心頭!「なんなのよ!言ってくれたっていいじゃない!」と、ちょっと寂しそうな様子もありました。
この辺の関係性はよく分かりませんね。

引越し3回目は後編へ続きます。